麻雀の読み

実戦で効果の高い麻雀の読みを紹介

見逃しの判断

見逃しでトップを狙う局面

4巡目で、マンガン聴牌。 トップ目の親とはツモor直撃で逆転です。

 

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下家から2sが出ましたが当然見逃します。

 

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8巡目に、対面から5sが出ました。

このあたりから、最悪のケースを考慮しなければいけません。

最悪のケース、それは対面への8000放縦と、親へのマンガン放縦の2つ。

この2つは比較的起こりやすいラス落ちのシナリオとして、警戒が必要です。 

特に天鳳でラス落ちのマイナスが大きい段位では注意が必要です。

(この局は、ドラの「f:id:yukichi030:20151204133915g:plain」によって左右される可能性が高いといえます。)

 

とはいえ、まだ見逃してトップを追います。

 

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次巡、親がドラのダブ東をポンし、一気に状況が厳しくなります。

そんなときに下家から5sが出ました。

 

ここで、衝動的にアガってしまう人は多そうです。

天鳳高段なら、それも間違いとはいえないでしょう。

 

ですが、自分の待ちも残り7枚あり、まだアガリは十分あります。

そして、なにより「現状で下位と差がある2着目」というのを忘れてはいけません。

親にマンガンさえ放銃しなければ、同じ2着で終了なのです。

危ない牌を引いたらオリればいいだけなのです。

このことが、実戦ではなかなか見えません。

「いつアガろう?いつアガろう?」と、自分のアガリ決着ありきで考えてしまって、目的を見失いやすいのです。

 

素点が大きな麻雀ではアガリもありですが、

天鳳や完全順位戦ではここも見逃します。

 

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3mは押します。

親の聴牌可能性は、体感的には20%程度、

さらに、f:id:yukichi030:20151204133915g:plainポンして打2m

なので、3巡目のf:id:yukichi030:20151202132027g:plain切りから考えると

 

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からのアタマ固定の可能性が高そうです。 

ポン時の打牌なので、 24mに5mを引いたケースもありません。

ですから、f:id:yukichi030:20151202120857g:plainはさらに当たりにくいと考えられます。

 

223445東東○○ などからの3m待ちも、レアケースとしてありますので、

天鳳高段なら万全を期してオリも有効かもしれません。1mが早いのでなさそうですが。

 

 

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このあたりからは、天鳳高段では押しは損になりつつあると思います。

聴牌率は体感的には30%程度、聴牌時していた場合に当たる確率が20%程度とすると

ややラス落ちのマイナスと1着順上昇の可能性では釣り合わないのではと思います。

ですが、六段配分なので押します。

 

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成就。

 

 

今回のように、当初「勝ち確定」のように見えて、どんどん状況が悪くなっていく場合、

プロスペクト理論にもあるように、

自分の権利と思い込んでいた勝ち(アガリ)の可能性が遠のいていくことが許せず、

アガリたくなる衝動が起こります。

 

さらに見逃しに成功しても、

今度は状況が悪くなった後でも、さっき我慢した元をとりたくなり

どこまでも押してしまいやすくなります。

 

なので、平面で問題を出されたら正解できても、実戦で同じ判断を下すのは相当難しいです。

 

このような状況は、精神の構造的に、正常な判断が厳しくなりやすいので注意したいところです。