全員が30000点以内で迎えたオーラス。
全員が仕掛けて混戦模様。
1000点アガリでトップを決めたいものの、放銃には気をつけたい局面。
特にドラを使える上家と、親の高打点には気をつけたいところ。
親からここで9sが手出しされました。
たくさんのタンヤオ牌より9sを持っておくのは考えにくく、
トイトイだったとしても2枚切れの9sを持つのは不自然。
これだけアガリが必須の局面では、最大限アガリ率を高めるべく、
変化や渡りを考えてどれかのタンヤオ牌と入替えるのが自然です。
つまり、この手出しによってタンヤオの可能性は消え、
ダブ東バックが濃厚ということが判明します。(中バックの可能性も、少しだけ有り)
東暗刻にしては、真ん中を切りすぎています。
親の仕掛けはタンヤオ気配だったので、危ない牌を引いたら2mで回る予定でしたが、
これを見て、数牌は全押しすることにしました。
ドラも3枚見えたため、上家の打点もそれほど怖くなくなったことも好材料です。
この局は、467mがポンされていて、マンズがほぼ使えなかった等の理由も大きいですが、
通常アガリ率を最大限高めたい場面では、このように役牌バックを読まれないように、
捨てる順に気を配りたいところです。
逆に、字牌が見えていない局面で、端牌を手出しすることで、
役牌バックを警戒させることができるケースもあるということです。
○ケース2
ラス目の下家が2つチーして打1sとしたところ。
ぱっと見、タンヤオの仕掛けに見えますが、
これも役牌バックが濃厚の仕掛けです。
それは、最終手出しの1sを見れば分かります。
タンヤオが確定している場合に、4mの後に1sが手出しされることは通常ありません。
1sが使えない以上は危険牌でしかないからです。
ですが、1sが使える可能性があるならば、イーシャンテンあたりまで持っているのは自然です。
ということは、1sが使える可能性のある形、つまり役牌がらみの手だと読めます。
残っている役牌は発なので、発バックの可能性が大です。
発の暗刻が最初から手にあった場合、手順が少し変になります。
2pを切った時点で5ブロックあったのなら、
こちらの3巡目の3pを既にチーしていたはずです。
今になって3pをチーしたのは、赤5の浮き牌に4を引いてきた可能性が大。
つまり、2pと赤5pが孤立牌だった状態で2pを切ったということです。
通常、発が暗刻になっていれば、安全牌が確保できているので目一杯
に構えるはずで、孤立2p⇒白⇒中という順になることはありません。
(途中で重ねて発の暗刻の可能性は少しあります。)
なので、下家の手は高確率で発バックだと読めることになります。
こちらもテンパイ間近で、めくり合いも有利なので、数牌もバシバシ切っていきます。