後半戦のトップ目は親を流すことが第一
東風戦の東3局です。
現在、一人抜き出たトップ目で、下3人が並んでいます。
全員がアガリにくると想定される局面で、上家が染め気配で仕掛けており、スピードで一歩リードしているように見えます。
親は、標準的な捨て牌で、スピードも速いようには見えません。
こちらは、ピンズが高い場になることを予測し、マンズの鳴きやすさ、将来の安牌確保、打点を兼ねてやや強引に染め手に向かいました。
さて、このような状況で、上家から2mが出ました。
当然、鳴きますが、鳴いて何を切るのが良いでしょうか?
牌効率から言えば、鳴いて6mを切る一手です。
しかし、この状況では、鳴いて打西のほうが有利に思われます。
その理由は、この局面では、親をアガらせないことの価値がかなり高いからです。
親は早そうには見えませんが、親にとってこの局はなんとしてでもアガってラス目を脱出したい局面です。
よって、この状況では、仕掛けられる手なら必ず仕掛けてきます。
タンピン系の捨てパイからタンヤオ仕掛けは十分可能性があります。
これまでにピンズとソウズの牌には声がかかっていません。
仮に鳴ける手だとすれば、6mと将来切られる可能性が高い8mの、少なくともどちらかはかなりの確率で鳴かれてしまうでしょう。
よって、ここでは、自分の有効牌 西1枚分(鳴き権利含む)を放棄しても、親に鳴かせないことを優先します。
上家も染め、こちらも染めをやっているので、西は出にくいので打西とします。
このように構えれば、将来の5m引きや4m引きも吸収することができ、鳴かせずに進めることができます。