麻雀の読み

実戦で効果の高い麻雀の読みを紹介

差込が有効となる分岐点

マンガン差込みでも得なケース

差込が得になると思われるケースのうち、極端な事例を紹介します。

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東風戦のラス前、自家がダントツトップ目です。

トップ目は親を流すことが第一で書いたように、トップ目を上がらせないようにしつつ、

チャンスがあれば自分でも局を流しにいきます。

 

ところが、中盤に差し掛かった頃(この場面の前順)、親が発をポン。手が進んでしまいました。

点差は十分にあるので、仮に親にアガられても、次局以降に十分トップは狙えますが、

この点差からの逆転は親の連荘がほとんどであることを考えれば、できる限り親は流してしまいたいところ。

 

そこで、対面のソーズ染め 聴牌気配に対して、危険な34sを打ってしまいます。

順番は、より危険な3sからです。

 

当たれば3,900(7割程度)か8,000(3割程度)ですが、

 

8000放銃の場合を考えると、

対面との点差は、23700-16000=「7700点差」となり、自家が41100点持ちになります。

 

なので、次局に他家に7700放銃しても席順でトップになれる有利なな点差がキープできます。

 

さらに、上家と下家の点差が2000点未満であることから、

次局の展開がラス回避競争になり、高い手が出にくく、

安手の早期決着になりやすいと想定することができます。

いわば、ライバルのラス親にとっては、四面楚歌ならぬ、三面楚歌の状態になるわけです。

こちらにとっては、脇の2人が味方になるということです。

 

 

以上のことから、仮に8000点放銃しても、1局流す価値は十分にあるといえます。

そしてソーズが通った場合には自分のアガリ目もみえてきます。

 

このようなときに、トップ目だから、染めだから、と機械的にオリないように注意することで、着順を上げられる可能性が高まります。

 

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トップを守る差込み

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南2局、余裕のあるトップ目で迎えたところ。

ソーズのホンイツ気配の親が発を暗カンしたところです。

打9s時点でもテンパイ可能性があったところに発カンですので、テンパイが濃厚です。

 

親に対して5sを強打している上家もテンパイしている可能性が高く、今のところ頑張っていますが、

ここで黙ってみていては、親のマンガンを成就させてしまう可能性が高くなります。

 

ここで試みるべきは、上家への差込みです。3900までなら御の字、

最悪8000点でも親マンをアガられて局が進まないよりはマシと考えます。

ソーズは打てませんので、メンツを崩してマンズを思い切って差し込みます。

ここでは、アガリに見切りをつけ、中途半端に形を保とうとせず、最も放銃しそうな牌を切ることが重要です。

 

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f:id:mahjong-yomi:20151207165410g:plainで放銃となり、打点は1000点でした。

これでトップで終われる可能性が非常に高くなりました。

手出しで待ちを知らせる

手出しで待ちを知らせるべき場合

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上家が大三元をアガり、ダントツのオーラス、上家からの手厚いアシストや差込みが期待できる局面です。

 

予想通り、上家がアシストしてくれたのでテンパイまで到達しました。

 

そこで、4pを引いてきました。

 

このままツモ切ってしまいそうな局面ですが、

ここでは、あえて4pを手出しします。

 

少し間を開けて切るとなおよいでしょう。

 

残り4枚からの手だしは、ほぼ確実に手の待ちと付近ということがわかります。

手出しをしない場合、

まだ、2-5s、4-7s、4-7m、2-5mなどが残っているため、

上家の差込が遅れ、親にアガられてしまう可能性が高まります。

 

この局面で4pを手出しすれば、

持っていさえすれば、ほぼ確実に2-5pか3-6pから先に切ってくれる場面です。

アシスト

アシストが起こりやすい点差

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一人抜けたトップ目のオーラス。脇の2人が競っています。

上家の切り順が第1打から特徴的です。

そして2度目の4sが手出しされました。

1順目に捨てるような不要牌なら、途中で引いてたとしてもツモ切りでよいはず。

 

この点差、上家が九段ということもあり、

アシストをしにきていると読めます。

 

こちらの手は、通常鳴かない手ですが、

今後もアシストが期待できるので鳴きます。

 

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あっという間にイーシャンテンとなります。

 

なお、こういう状況で赤ドラを引いてきたら、

黒と入替えずに積極的に切ります。

 

上家の立場になって考えれば、2000点までの放銃なら2着になれるので、

赤さえ見えてしまえば食いタンの打点は限定され、

差込みまでしてくれる可能性が高くなるからです。

 

 

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懸命にアシストしてくれますが、こちらの手があまりにもバラバラでなかなか鳴けません。

そうしているうちに、親に二フーロされ、ラス目の対面からリーチが入りました。

 

上家はラス目のリーチには放銃できないのでベタオリになります。

なのでアシストはもう期待できません。

 

そして、親はテンパイ気配、対面はリーチ、

自手もまだイーシャンテン

状況が変われば、やるべきことは一気に変化します。

 

 

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今度はこちらが対面へのアシスト役に回ります。

12000までの放銃ならトップなので、対面に振り込むのは歓迎です。

(とはいえ、12000が期待できる手でなければ見逃しすると思いますが)

 

そして、最も気をつけるのは、親への放銃。

親がテンパイしていないとしても、テンパイさせることもしたくありません。

なので、ここでは親の現物の8m切りです。

 

このように、わずか2~3巡の情勢変化でやるべきことが一気に変わります。

この意識の切り替えができないと打牌がチグハグになってしまいます。

 

 

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ここで自分のアガリはギブアップ。

後は対面のアガリを待ちます。

 

 

 

移り変わる情勢で最適の打牌をするためには、

局数と点数状況などから、

 

「誰が何を目指しているか?」

「どんな状況が起こるのが好ましのか?」

「どんな状況が起こるのがマズいのか?」

 

といったことを把握することが何よりも重要です。

字牌が鳴きづらい場

字牌が鳴きづらい場の判断

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点差が離れ、苦しいラス目で迎えた東3局。

ドラ役牌やホンイツが狙える手で3sを引いたところ。

 

この局面は、全員の点差が特徴的です。

下位3人が約1万点差、

2着目とトップは約2万点差あります。

 

下位3人は、それぞれある程度の打点が欲しい局面であり、

高打点の分かれ目はドラの白の所在です。

 

親は放銃しないことが第一の局面です。

 

 

 

そして、対面は序盤早々に1mをポンして染め気配。

 

このような状況を勘案すると、

高打点をアガるにも守るにも、白は切らないことが得であるため、

ドラの白は場に出にくい状況であることが分かります。

 

さらに、自手は南もトイツであり、

対面の染めがあるため、この南も場に出にくい牌になっています。

 

このように、場にでないトイツが2組あるため、

このままホンイツに向かったとしても、テンパイどまりになってしまう可能性が高いと思われます。

 

そこで引いてきた3sを活かし、チートイツのイーシャンテンにとります。

 

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もし、南か白が出れば鳴いていきます。 

アガリを狙っている間は、1pと9pからは仕掛けません。

(場況による例外はいつでもあります。)

 

 

そのまま中旬までもつれ、

最終的に2sテンパイでアガることができました。

 

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今回の局面は、局状況や全員の点差、ドラが絡み、

手の字牌が鳴きにくい局面の代表例です。

 

このような局面では、字牌を鳴く必要のないチートイツを意識しておくと、

このようにアガれるケースがあります。

 

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